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小話:吹く風は何処に その34

小話:吹く風は何処に その34

富島にいて、自衛隊に救出されたガン太は、宮戸さんたちに迎えらえて、

無事に帰る事ができたのでした。

車の中では、色々質問を受けたのですが、ガン太が体験したことは、

全てが衝撃的で、どう整理していいのか分からないのでした。

「まあ、オレは、生きて家に帰れるんだ」

そう思うと、何となく落ち着いてくるのでした。

ガンタの家に到着して、車を降りて宮戸さん達とこれでお別れです。

「ガン太君、人生はこれからだ、君は若いんだし頑張れよな」

「ああ・・はい。 お世話になりました」

「ガン太君よ、おふくろさんを大事にしなよ」

「まあ、これも縁だからな・・・、何か困ったことがあったら、連絡しろよな」

「ええ・・、どうも有難うございます」

稲田さんが、電話番号を教えるのでした。

「それじゃな」

ガン太は。深く頭を下げました。
吹く風は何処に 72
ガン太は、久しぶりの我が家です。

母ちゃんは、あの人たちに迷惑をかけたときに、もう帰ってこなくていいって言ったよな。

迷惑ばっかりかけてたからな、まず謝らないといけないな。

ガン太は、玄関を開け入りました。

「ただいま」

「今帰りました、母ちゃん・・いるかい」

「あれ、寝てんのか・・、どうしたんだ」
吹く風は何処に 73
母親は、布団を敷いて伏せていたのでした。

「あれ! ガン太かい」

「ああ、いま帰ったよ・・、どうしたん」

「うーー、お前がいなくなった時から具合が悪くてな」

布団から顔を出した、母親の声はか細く、やつれた顔でした。

「なんか、ひどい顔をしているな、又、人様に迷惑をかけて来たんじゃないだろうな」

ガン太は、起き上がれそうにない、母親を見て、戸惑うのでした。

「母ちゃん・・、オレ・・オレな」

ガン太は、これまでの事を謝ろうと思ってたのですが声に出ません。

「ガン太・・、うまく育てられなくて・・・、ごめんよ」

「え! 何言ってるん」

「もう、母ちゃんは疲れたよ・・、

実はな・・、私はガンなの・・、大分前に言われてたんだけど、

病院などにいけなくてね・・・・」

ガン太は、母から出た言葉に衝撃を受けたのでした。

「だから・・、もう・・いいんだよ」

【続く】



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コメント

[C8841] 一難去ってまた一難

ツッチーさん
おはよう御座います。

今度はもう真面目に生きると母親に約束して終わるのかと思いきやまた難儀が待ち受けていたのですね。
息子はガン太、母親はガンでは洒落にもなりませんね。

愛新覚羅
  • 2018-03-05 07:35
  • aishinkakura
  • URL
  • 編集

[C8842] Re: 一難去ってまた一難

> 愛新覚羅 さんへ
ガン太の母親がガン、笑うに笑えませんね。
ガン太には、厳しい現実が追い打ちをかけます。
こういう場合、どうするか。
ですね。

  • 2018-03-05 21:12
  • 大坊峠のツッチー
  • URL
  • 編集

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Author:大坊峠のツッチー
岩手県は北緯40°に位置する岩手町から地域の情報を発信します。山里で農業を営み、昭和26年生まれの人生と、方言による創作小話・童話を綴ります。尚、作品は著作権とし、無断使用はお断りします。

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