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ソラとコロンの旅 その8

ソラとコロンの旅 その8


お婆さんは、ツッチーから貰ったチョコレートを、

食べると、少し元気になったようで、身の上を語り始めました。


「わしゃ のぉ~ ここに来たのは、そうだな・・、

もう、200年にはなるかな~・・・、いやそれ以上かもな・・・」

「えーー、そんなに前から、じゃ江戸時代じゃないですか」

「江戸・・、江戸かあ聞いたことあるな、ほれ、サムライがたのよ、

そうそう・・、南部の殿様が盛岡ってとこにいてな」

「知ってる・・、知ってる」

「それでな、わしら百姓は、ケガチ(飢饉)やら日照りにやられてな、

食うのに大変だったのよ」
ソラとコロンの旅
「それがな何年も続くもんだから、どうにもならなくなってな、

食う口を減らさねばならねから、生まれた赤子を川に流したりしたよ」

「え! 赤ん坊を川へ・・・・」

「そうだ、赤子だけではねぇだよ・・・、

わしゃ見たよ・・、カマス(袋)にちぃっけいワラスが入ってるのを」

「小さい子供が・・」

「ああ、そうだ・・、顔を出してワンワン・・泣いてたな・・

だども、誰も拾う者はなかったな」

「そりゃ・・ひどいな」

「ああ、ひでぇもんさ・・、畑の物もさっぱり取れねえってのに、

年貢だとか言ってな、当たり前に持って行くのさ、

わしらは、それは、種用だから、勘弁してくれっていっても、

きかねぇでな・・、まんずひどいもんだったよ」
ソラトコロンの旅 15
食うもんが無くなると、人ずものは、おかすくなるもんでな」

「おかしく・・なる・・・ですか」

「ああ、食えるのは何でも食うようになる、

食わねば、死ぬからな」

お婆さんの語りは続くのでした。

【続く】


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プロフィール

大坊峠のツッチー

Author:大坊峠のツッチー
岩手県は北緯40°に位置する岩手町から地域の情報を発信します。山里で農業を営み、昭和26年生まれの人生と、方言による創作小話・童話を綴ります。尚、作品は著作権とし、無断使用はお断りします。

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