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年の差二十歳のカカ様

方言小話:年の差二十歳のカカ様
年の差20のカカ
まんず、聞いてけろ。
オラのカカ様はよ、二十も年上だ。
もう、八十半ばになる。
周りの人どは、
年より婆様と良く一緒になったもんだとか、
騙されたんべなと、陰で云う。

ふだどもな、カカは若いころは、桜小町と呼ばれてよ、
べっぴんだったんだよ。
誰彼と声をかけられてな、相手を選んでるうちに年食ってしまってな。
嫁さ行かねですまうかなと、思ってたらった時にオラさ出会ったのさ。

オラは、三男坊でな、マンマもろくに食わせて貰えなかった。
可愛がっても貰えなかった。
中学校を終わると、すぐに就職したのさ。
世の中が、わからねえから、一所懸命稼いでたのさ。

時々、つれて行かれた店にな、カカが居たのさ。
奇麗んこな人だなって遠くから見てたもんだ。
そしたらばさ、
「マー君、結婚してやってもいいよ」
って、声かけられてさ。
オラは、一緒になったんだ。

カカは、優しかった。
家に帰るとな、
「良く働いたね、お疲れ様でがんした」
って、褒めてけるのさ。
うんめい、マンマ用意してけでよ。
カレーライスなどは、食ったことはなかったから、
3杯もお代りしたもんだ。

毎日楽しかった。
家ってのは、こんなにも楽しいものだとは思わなかったもの。
顔も洗ってける。背中も流してける。
耳掃除もしてくれた。
気持良かったな。

オラはカカの傍が一番良かったな。
カカ様よ。
幸せだった。
病気したり、怪我したりするとな、
ずっと傍にいて、
「無理しなくていいのに」
って、看病してけでな。

だからオラはカカ様さ、怒ったことなんか無え。
夫婦喧嘩なんかしたこと無え。

今はさ、カカ様も歳とってしまってな、
飯作りとか、洗濯はオラがやってるんだ。
ふだでも、何にも苦にはならねえ。
カカ様は、
「ごめんね、マー君。ありがとう」
って、涙っこ流すんだ。

オラよ、これまで沢山の愛を貰ってきたんだもの。
これからはよ、オラが面倒みるからさ、
心配するなって言ってるのさ。



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プロフィール

大坊峠のツッチー

Author:大坊峠のツッチー
岩手県は北緯40°に位置する岩手町から地域の情報を発信します。山里で農業を営み、昭和26年生まれの人生と、方言による創作小話・童話を綴ります。尚、作品は著作権とし、無断使用はお断りします。

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